NHK「おかあさんといっしょ」の中にあるコーナーの一つ「ガラピコぷ~」が2022年の3月で終了となりました。
実は登場するキャラクターたちは発達障害の特性を持っているのではないかと噂されています。
今回は「ガラピコぷ~」のキャラクターたちから発達障害の特性を学んでいきたいと思います。
ガラピコぷ~とは?
2016年の4月から2022年の3月までNHK Eテレの「おかあさんといっしょ」内で放送されていた人形劇のコーナーです。
チョロミーとムームーが住む「しずく星」にガラピコという名前のロボットがやってきたことから物語は始まります。
でこぼこな3人の友情が描かれたストーリーです。
発達障害とは
代表的なものとして「自閉スペクトラム症(ASD)」「注意欠如・多動症(ADHD)」「学習障害(LD)」が挙げられます。
生まれつきの脳の働き方の違いにより、幼児のうちから行動面や情緒面に特性がある障害のことをいいます。
ASDとは
自閉症、アスペルガー等の言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
こちらはすべてASDに含まれます。
専門医の方が精神疾患の診断を行う基準となっている「DSM-5」というものがあります。
5は第五版という意味でDSM-4では自閉症やアスペルガー等の分類がありましたが、現在はASDに統一されています。
ADHDとは
以前は「注意欠陥・多動性障害」と呼ばれていましたが、DSM‐5より「注意欠如・多動症」に変更されました。
特徴の現れ方は人によって違い、不注意が強い人もいれば、多動性・衝動性が強い人もいます。
LDとは
知的の遅れはないが、「書く」「聞く」「話す」「読む」「推論する・計算する」能力に困難が生じることを言います。
チョロミーの特性はADHD?
3人の中でもお姉さん的存在のチョロミー。
お話の中ではこのようなエピソードもありました。
- お友達との約束を忘れて家で大好きなダンスを踊っている。
- 水がエネルギー源のガラピコのタンクにリンゴを入れようとする。
一部のエピソードだけでは判断しづらいのは確かですが、ADHDの子が持っている不注意さや多動性はかなり現れていたかなと思います。
また最終回で大人になったチョロミーからのメッセージで「うまくいかないことがいっぱいある。でも大丈夫だから」というものがありました。
自分の特性を認めてもらえないことの辛さが表れるなと感じます。
暴走するチョロミーをムームーをはじめとする他のキャラクターたちが上手にまとめてくれていました。
ムームーの特性はHSP?
元気で時に暴走しがちなチョロミーやガラピコをうまくまとめてくれるムームー。
お話の中ではこのようなエピソードもありました。
- コンクールで受賞するほど絵が上手。
- 気持ちを伝えることが苦手で鍋つかみで作った人形に伝えている。
ムームーは自閉傾向なのでは?と噂されることも多いですが、HSPの要素の方が強いと感じます。
HSPとは?
ハイリーセンシティブパーソン(Highly Sensitive Person)の頭文字をとったもので、「感受性が高くとても繊細な気質を持った人」のことです。
あくまでも気質であり発達障害ではありません。
子どもはPersonがChildになりHSCと呼ばれることもあります。
音やにおいなど感覚が敏感で他人に合わせすぎてしまったり気を使いすぎてしまうので集団行動が苦手な傾向があります。
不登校の原因になるとも言われています。
相手のことを考えすぎるがあまりに、自分の気持ちを伝えることができないってHSPさんあるあるだなと思います。
ガラピコの特性はASD?
他人の感情がさっぱり理解できないガラピコ。
お話の中ではこのようなエピソードがありました。
- 「見ていて」とお願いされたものをただじーっと見続けていた。
- 自分の気持ちを制御するのが苦手でたまに暴走する。
他の人とのコミュニケーションの苦手感はASDと言われればそうなのかもしれませんが、ガラピコはロボットだしな・・・という気持ちもありました。
しかし、ガラピコは周りのキャラクターたちの声掛けやサポートもあって回を重ねるごとに人の気持ちがだんだん理解できるようになります。
本物のロボットは教えても人の気持ちを理解できるようにはなりませんが、ガラピコは理解できるようになるのです。
こういう面はASDらしさを感じました。
まとめ
「ガラピコぷ~」から学ぶ発達障害の特性はいかがでしたでしょうか。
「ガラピコぷ~」を見たことがある方はイメージがしやすかったのではないかなと思います。
どんな発達障害を抱えていても、周りの人たちの声掛けや支援、サポートによって子どもたちは良い方向に成長していくんだなと感じたお話でした。
4月から新しく始まった「ファンターネ!」も多様性をテーマにした物語です。
どんな展開になっていくのか楽しみですね♪
そして、発達障害は幼少期から特性が現れてきます。
もし気になる症状があったら医療機関や子育て支援センター、保健センターなどに相談してみてくださいね。